第8回「今年も、一歩一歩前進あるのみ」(2022.1.3)

 今日、令和4年の1月3日は素晴らしい青空が広がっています。雲一つない、抜けるような青空を見ながら、新年の爽やかな気持ちでこの文章を打っています。今年は良い年になる予感です。

 昨年も一昨年も、コロナ禍での書道教室運営は気苦労が絶えませんでした。換気や消毒はもちろんのこと、近隣の小中学校に感染者が出て休校になる度に、安全を考慮し書道教室も2週間から1ヶ月休むということを繰り返しました。

 このような難しい状況の中ではありましたが、生徒の皆さんは出来る限りの練習を重ね、毎月の競書を仕上げたり、様々な展覧会に出品したりしてきました。その地道な努力が実って、皆さん全員が着実に上達しただけでなく、成田山競書大会や全国書画展、大ケヤキ全国書道絵画展、河北小中学生書道展など様々な書道展において、優秀な賞を受賞する生徒さんが多く出ました。さらに教室から初の東北書道会師範取得者も誕生し、努力は裏切らない、継続は力なりを実感する出来事となりました。

 私自身も令和3年には心に残る出来事がたくさんありました。
 まず、5月に東根市において「植松弘祥先生お別れの会」が開催されました。弘祥先生は令和2年5月にお亡くなりになりましたが、お別れの会はコロナ禍で1年延期されていました。1年遅れて無事開催されたお別れの会で、先生に花を手向け感謝の気持ちをお伝えすることが出来た事は、前に進む力となりました。
 また、6月には「植松弘祥 書の道」という回顧展も開催され、先生の書、生き様に圧倒され、心に喝を入れられました。お亡くなりになってもなお、弟子たちを導いて下さる弘祥先生です。

 今、植松龍祥先生のもと修業の日々です。龍祥先生のご指導を言葉で表すとすれば、冷静沈着かつ論理的。指導が終われば仲間達と和気あいあいと雑談をする、厳しいながら楽しい日々です。先生のご指導のおかげで、ぼんやりしていたものがはっきりと見えてくるように、方向性が定まってきます。

 龍祥先生は、令和3年に日展において審査員の重責を担いつつ、東京都知事賞という栄誉に輝きました。先生のこの素晴らしい快挙を誇りに思いますし、「私も弟子として先生に恥をかかせる事がないよう勉強していこう」と気合が入っているこの頃です。

 令和4年、生徒の皆さんと共に、私も一歩一歩前進してまいりたいと思います。

 なお、このページの写真は、令和3年に書いた主な展覧会作品です。