第7回「大きな変化がありました」(2018.1.2)

 明けましておめでとうございます。平成30年が始まりました。今日は1月2日、雪のない穏やかなお正月を迎えています。しばらくホームページの更新をしていなかった間に、私自身大きな変化がありました。教室の生徒が少しずつ増え、ありがたいことに満席に近い状態になり、東北書道会からも審査や手本、会誌編集の仕事をいただいてどんどん責任が増していく中で、「このままではだめだ。書道家としての実力と自信をつけ、来てくれる生徒を立派な書道家に育てあげられる力を付けなくては。もっと勉強しなくては。」との思いがどんどん強くなったのです。そんな中、とても貴重な出会いがありました。それは、東根市在住の書道家、植松弘祥先生との出会いです。植松弘祥先生とその息子さんの植松龍祥先生は、日展をはじめ中央の展覧会の審査員をされている東北では類のない全国に通じる先生方です。その先生に弟子入りして勉強し様々な展覧会に出品することは、生半可な気持ちで続けられるものではない、長く厳しい道のりとは分かっていましたが、私にはどうしても勉強しなくてはいけない責任がありました。そこで、平成27年の6月に植松先生の書道教室である欅墨書院仙台教室(若林区今泉)に入門しました。今はもう引退されたもとの師承、小野寺峰秋先生も気持ちよく応援してくれ、新たなスタートをきったのです。

 それからの毎日はまさに書道づくしです。教室の仕事をこなし、書道会の仕事をこなし、次から次へとやってくる展覧会の書作をこなし、頭の中は毎日書道のことでいっぱい。こうして3年が経とうとしています。少しずつではありますが展覧会の作品作りにも慣れ、何よりも教室での指導や書道会の仕事にも自信を持って取り組めるようになってきました。錬成会や2つの書道会の行事で土日とも家を空けることも多い多忙な日々ですが、書道中心の生活に不平を全く言わずサポートしてくれる家族もいます。こんなに充実した日々が送れていることに感謝の気持ちしかありません。

 弘祥先生のご指導は、紙面では紹介しきれない素晴らしいものです。書道に人生を捧げた凄まじい生き様、多くの書道家を育てあげたその人柄、すべてが尊敬に値します。私は筆の持ち方、硯の置き方、姿勢、心構えから徹底的にご指導いただきました。錬成会では日展入賞歴のあるたくさんの大先輩達と一緒に直接指導を受けます。見る物聞く事すべて勉強です。
 先生からのいただいた言葉で特に印象に残っているものを少しご紹介します。本当は教えたくないのですが。

 「寝る暇はあるんだろう」(練習量が足りないことを見透かされて)
 「そんなことは言ってはダメだ、書いて書いて書きまくって来ましたと言え」(どう書いて良いかわからなくて悩んでいると言った時の返答)

 私は先生の言葉でハッと我にかえりました。「自分が甘かった」

 厳しい指導ではありますが、教室の仲間と楽しく勉強しています。それから実感しているのは古典の大切さ。長い長い道のりは始まったばかりです。